ラムサール条約って何?
川や湖などの湿地では魚や貝、鳥などさまざまな生物が生息しています。また漁業やレクリェーション活動など私たちの生活にもさまざまな恩恵をもたらしています。
一方で湿地は、工業や家庭から出る排水などによる汚染や、開発による影響を受けやすいところでもあります。
このように人間や多くの生物にとって大切な場所でありながら、容易に汚染されたり姿を消してしまう湿地を、国際的に協力して保全し、守っていこうとするのが「ラムサール条約」です。
なぜ「ラムサール条約」と呼ぶの?
ラムサール条約の正式名称は「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」といいます。
1971年(昭和46年)、イラン北部にある「ラムサール」という街で最初に「水鳥と湿地に関する国際会議」が開催され、この条約が取り決められたことから、町の名前をとってこう呼ばれています。
日本は、1980年に締約国となり、釧路湿原を条約登録湿地として指定し、条約事務局に登録しました。
現在、我が国のラムサール条約登録湿地数は37カ所です。
ラムサール条約の目的
ラムサール条約は、水鳥の保護のための条約である、という印象が強いのですが、3年に一度開かれる条約締約国会議(COP)の決議や勧告を通じて、その性格は大きく変わってきています。現在では、水鳥だけではなく、魚介類をはじめ、湿地の持つ幅広い役割を守るための条約へと変わってきています。
ラムサール条約の目的は、湿地の「保全」と「賢明な利用を図る」ことです。現在、158の国と地域が条約に加わっていて、それぞれの国や国どうしで湿地の環境を守り利用するためにさまざまな活動が行おこなわれています。
「賢明な利用(ワイズ・ユース)」とは、「生態系の自然価値の維持と両立させた方法で、人類の利益のために湿地を持続的に利用すること」と定義されています。
つまり、わたしたち人間をはじめ、湿地を利用する多くの生きものたちが湿地とこれからもうまくつきあっていけるように「保全」しながら「利用」していくことです。

宍道湖でのシジミ漁の風景
ラムサール条約のロゴマークと宍道湖・中海のシンボルマーク
以前は飛翔する水鳥をイメージしていたラムサール条約のロゴマークですが、1999年1月からは水の流れと生命をイメージする新しいロゴマークに変更されています。
また、国際的に重要な湿地としての基準も変化を重ねてきており、1996年に開催された第6回条約締約国会議において、水鳥に加えて魚類に関する基準も追加されています。
1991年までのロゴマーク
現在のロゴマーク
そして宍道湖・中海には「ラムサール条約湿地 宍道湖・中海」をイメージしたオリジナルのシンボルマークがあります。このシンボルマークは、豊かな湖である宍道湖・中海と、そこに集うたくさんの水鳥たちが羽ばたくところを表現したものです。
宍道湖・中海のシンボルマーク
